ピラティスがアスリートのパフォーマンスを高める理由♪
ピラティスが世に広まったきっかけの一つに、ダンサーを始めとしたアスリートの間でその効果の高さが認められたという点があります。実際、現在に至るまでピラティスは長期的に体力と健康を維持するための身体への投資として、多くの一流アスリートに日常的に取り入れられています。今回はピラティスがアスリートにとってパフォーマンスを高めるための最適なエクササイズである理由をご紹介します。
世界的アスリートも取り入れるピラティス
ピラティスは運動機能の向上、怪我や不調からの回復効果などから、ジャンルを問わず多くのアスリートに取り入れられています。ピラティスを取り入れている著名なトップアスリートと言えばサッカーのクリスティアーノ・ロナウドや三浦和義さん、ゴルフのタイガー・ウッズ、MLBのアーロン・ジャッジ、バスケのコービー・ブライアント、フィギュアスケートの羽生結弦さん、テニスの伊達公子さん、ボクシングの井岡一翔さん、チームとしてもラグビー日本代表や阪神タイガースなど、例を挙げればキリがありません。では何故ピラティスはこれだけの錚々たる超一流アスリートに取り入れられているのでしょうか?
ピラティスがアスリートにとって最適である理由
ピラティスは全身トレーニングで強い体幹をつくり、同時に強さと柔軟性を高め、姿勢、安定性、アライメントを改善します。スムーズで流れるような動きと正しい呼吸に集中することを重視しています。ピラティスは自分の身体がどのように動いているか、空間内のどこにあるのか、そしてその動きを制御する最善の方法は何か、それらを理解できるようになります。ほとんど全てのスポーツにおいて、こうした身体づくりと身体への理解は良い成果をあげるために重要なものです。また、トップアスリートにとって常に大きな障害とある怪我のリスクや怪我からの復帰にも大きな役割を果たします。更にピラティスは心を整える効果もあるため、プレッシャーなどに打ち勝つ安定した精神力を手に入れることも期待できます。
体幹を強化する
ピラティスは体幹を強化する最適なエクササイズです。競技に関わらず体幹を鍛えることはアスリートにとって非常に重要です。強い体幹は、アスリートのパフォーマンスを向上させ、関節への負担を減らし怪我のリスクを軽減します。背骨を支え正しい姿勢を保ち、運動中のバランスと安定性を維持させます。バランスを保ち強さを維持しながら、特定の動きを行うために必要なエネルギーを下半身から上半身へ、または手足へ伝達します。こうして無駄なくエネルギーを伝えることで最大のパワーやスピードを発揮できます。走る、跳ぶ、捻る、投げる、持ち上げる、などあらゆる動作を行う際も体幹が強ければブレずに安定します。
ピラティスはストレッチを含めほとんどのエクササイズで体幹の筋肉を強化し、安定させ、持久力を高めるための動きが行われます。これは一種類のアプローチではなく、様々なバリエーションがあります。軽度の負荷でゆったりと一定のリズムで流れるような動きで体幹の深層部にあるインナーマッスルを効率的に鍛えることができます。同時にアウターマッスルにも働きかけるので体幹を全体的に強化します。
柔軟性を高める
ピラティスはしなやかで柔軟な筋肉をつくります。筋肉を伸ばし、関節の可動性を改善し、可動域を広げ、より滑らかな動きを生み出します。ピラティスでは静的ストレッチ(関節を通常の可動域以上の位置に一定時間キープするストレッチ)と動的ストレッチ(反復動作などによって関節を通常の可動域以上に動かすストレッチ)の両方を組み合わせて筋肉を伸ばして強化し、可動範囲を広げます。強度と安定性を兼ね備え、可動範囲が広がることはあらゆるスポーツのパフフォーマンス向上に役立ちます。
例えばハムストリングの柔軟性を高めることはスプリント、ジャンプ、キックなどに良い影響を与えるためサッカーや陸上などに役立ちます。また、背中の柔軟性を向上させることは身体を捻ったり回転させる動きをスムーズにさせ、脊椎への不要な圧力を防ぐことができます。これは野球やゴルフ、テニスなどの動きを改善します。つまり柔軟性を高めることはパフォーマンスを向上させ、同時に怪我を防ぐことにも役立ちます。
身体のバランスを整える
ピラティスは身体のバランスを整える効果の高いエクササイズでもあります。多くのエクササイズではコアマッスル(体幹の中心となる横隔膜、多裂筋、腹横筋、骨盤底筋群の4つのインナーマッスルを指す)を強化することを重視しています。これによって関節の位置を安定させて正しい動きに導き、姿勢を保つ、内臓を支える、脊柱を安定させるなどの働きが得られます。こうして背骨、腰、肩を支えるコアマッスルを強化することで、身体全体のバランスの改善に役立ちます。
また多くのスポーツでは特定の動きを行うために、同じ筋肉を同じ方法で繰り返し使用する場合があります。これはある面では強くなるものの、他の面では身体のバランスを崩し、怪我をしやすくなります。ピラティスでは身体をあらゆる面と方向に動かし、十分に使われていない筋肉を強化するため、こうした問題を解決しバランスを整えることができます。
怪我の予防&回復に役立つ
ピラティスはアスリートにとっての大きな悩みである怪我の予防、そして回復にも役立ちます。スポーツでは厳しい練習や競技を通じて常に怪我のリスクがあります。避けられない怪我もありますが、身体のバランスの不均衡、柔軟性の低下、筋力低下、特定の筋肉の使いすぎなども怪我の大きな要因となります。
ピラティスでは、大きな力を発揮するアウターマッスルをサポート・安定させる小さな筋肉、インナーマッスルを強化します。インナーマッスルを強化することで全体的な安定性とバランスを向上させることができ、転倒やその他の種類の怪我を防ぐことができます。更に前述の通り柔軟性と可動域を高めることで、捻挫や肉離れなどのリスクを軽減します。
また避けられなかった怪我の回復もピラティスを用いたリハビリによって安全に、効率的に、そして効果的に行うことができます。元々リハビリが起源でもあるピラティスでは、衝撃や過度な負荷を伴うことなく安全に、怪我をした場所を避けてエクササイズを行うことができます。更に取り組む人の身体の状態・レベルなどによって細かく調整ができるため、効率よく最短の期間でリハビリを行うことが可能です。
集中力と意識の向上
ピラティスは集中力と意識を向上させる優れた方法でもあります。精神的な安定はパフォーマンスの向上を目指すアスリートにとって特に重要です。本番前の緊張、大事な場面での集中力は結果に大きな影響を与えます。また、トップアスリートであればあるほど、その期待へのプレッシャーは計り知れません。
ピラティスのエクササイズでは、呼吸、動き、身体の調整に集中する必要があり、これにより集中力とマインドフルネス(今自分が直面していることに集中すること)が向上します。ピラティスでこうしたトレーニングを行うことで、アスリートは自身の競技中に集中力を維持し、全体的な精神的健康を向上させることができます。
まとめ
ピラティスは、パフォーマンスを向上させ、怪我を予防したいと考えているアスリートにとって最適なエクササイズです。競技を問わずあらゆるレベルのアスリートの体幹を強化し、柔軟性を高め、身体のバランスを整え、怪我のリスクを軽減・怪我からの回復を助け、集中力と意識を向上することができます。そのためアスリートが自身の競技でより良いパフォーマンスを発揮できるようになります。あなたがアスリートとして更なる高みを望むならピラティスを日頃のトレーニングルーチンに組み込んでみませんか?
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