ボディメイクにピラティスが向いている理由|身体を整えて理想のラインへ
2023年10月4日公開(2025年12月28日更新)

近年、「ボディメイク」を目的にピラティスを取り入れる方が増えています。ボディメイクという言葉から、筋トレや厳しい食事制限を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、本来のボディメイクは単に体重を減らすことだけを意味するものではありません。姿勢や身体のライン、筋肉の使われ方を整えることで、全体の印象を変えていくことも重要な要素です。ピラティスは身体の内側から整えながら動くエクササイズであり、無理なく継続しやすい点が特徴です。そのため、ボディメイクのためにピラティスを行うことはハードな運動が苦手な方や、これまでダイエットや筋トレが続かなかった方にも選ばれています。見た目を変えたいけれど身体への負担は抑えたいというニーズに合った最適な選択肢といえるでしょう。
→健康的&継続できるダイエットとしてピラティスがおすすめな理由は別のコラムで解説しています。
ボディメイクとは何か?ピラティスとの相性
まずは「ボディメイク」という考え方を整理し、なぜピラティスがその目的に適しているのかを明確にしていきます。
ボディメイクとは体重を減らすことではなく、身体のラインを整えること

ボディメイクとは体重を落とすことそのものを目的とするのではなく、姿勢や筋肉のつき方、全身のバランスを整えることで見た目を変えていく考え方です。実際、体重がそれほど変わっていなくても、姿勢が整い、筋肉の使い方が変わるだけで、引き締まった印象になることは少なくありません。特にウエストラインやヒップライン、背中の印象などは、体重よりも身体の使い方によって大きく左右されます。ボディメイクでは、こうした「見た目の変化」に着目することが重要です。そのため、数字だけに一喜一憂せず、身体全体を整える視点が欠かせません。
筋トレやダイエットだけでは理想のボディラインになりにくい理由

筋トレや食事制限は筋力向上や体脂肪の減少に有効ですが、それだけでは理想のボディラインに近づきにくい場合があります。特定の筋肉ばかりを鍛えることで、身体の前後・左右のバランスが崩れてしまうこともあります。また姿勢の癖や身体の使い方が変わらなければ、せっかく筋力がついても見た目の変化を実感しにくいことがあります。ボディメイクでは、どの筋肉をどのように使っているかという「質」の部分が重要になります。この点においてピラティスは身体全体を見直すアプローチが可能です。
姿勢・骨格・筋バランスが見た目に与える影響

猫背や反り腰、左右の肩の高さの違いといった姿勢の癖は、実際以上に太く見えたり、疲れた印象を与えたりします。骨格や筋バランスが崩れた状態では、特定の部位に負担が集中し、ラインが崩れやすくなります。ボディメイクを行う際はこうした姿勢や筋バランスを整えることが、結果的に美しいラインづくりにつながります。ピラティスは動きの中で姿勢を意識し続けるため、自然と身体の軸が整いやすいエクササイズです。
ボディメイク目的でピラティスが選ばれる理由
数ある運動方法の中で、なぜピラティスがボディメイクを目指す人に選ばれているのでしょうか。
インナーマッスルを中心に全身をバランスよく使える

ピラティスでは腹横筋、横隔膜、多裂筋、骨盤底筋群といったインナーマッスルを意識しながら動きます。これらの筋肉は身体を内側から支える役割を担っており、姿勢の安定やラインづくりに欠かせません。表面的な筋肉だけを使う運動とは異なり、全身を連動させながら動くため、バランスよく筋肉が使われます。結果として部分的に筋肉が張りすぎることなく、自然な引き締まりを目指すことができます。
鍛えるだけでなく、伸ばしながら整える動きが多い

ピラティスの動きには筋肉を縮めるだけでなく、伸ばしながら使う要素が多く含まれています。これにより筋肉の柔軟性を保ちながら強化することが可能です。ボディメイクにおいては、筋肉が硬くなりすぎると動きが制限され、ラインが崩れやすくなります。ピラティスはしなやかさを保ちながら身体を整える点で、ボディメイクと相性が良いエクササイズです。
→ピラティスがしなやかで美しい身体づくりに向いている理由は別のコラムで解説しています。
無理なく続けやすく、変化を積み重ねやすい

ボディメイクでは短期間での変化よりも、継続による積み重ねが重要です。ピラティスは呼吸と動きを連動させながら行うため、過度な負荷がかかりにくく、身体への負担を抑えやすい特徴があります。運動が苦手な方でも取り組みやすく、続けることで少しずつ身体の変化を感じやすくなります。この「続けやすさ」は、ボディメイク成功の大きな要因といえるでしょう。
マシンピラティスを取り入れると、ボディメイクが進めやすくなる理由
ピラティスの中でも、マシンを活用することで、ボディメイクがよりスムーズに進むケースがあります。
マシンのサポートにより正しいフォームを保ちやすい

マシンピラティスはマシンの形状や可動部分を利用することで、身体の動きを自然に導きやすくなります。自分の感覚だけに頼らず、身体が本来あるべき方向へ動きやすいため、フォームが安定しやすいのが特徴です。特に初心者の方は、無意識のうちに肩や腰に余計な力が入り、代償動作が起こりやすくなりますが、マシンのサポートによってそうした癖を抑えやすくなります。正しいフォームで動くことで、腹横筋や多裂筋など体幹を支える筋肉が適切に働きやすくなり、結果としてボディラインづくりに直結します。また、フォームが安定することで、エクササイズ中の疲労感が分散され、無理なく継続しやすくなる点もボディメイクにおいて重要な要素です。
→マシンピラティスで体型が変化する期間や効果については別のコラムで解説しています。
負荷や動きの範囲を調整しやすく、狙った部位に意識を向けやすい

マシンはポジションや設定を変えることで、動きの難易度や負荷のかかり方を細かく調整できます。これにより、その日の体調やレベルに合わせて無理のない範囲でエクササイズを行うことが可能です。ボディメイクでは「どこに効かせたいか」を明確にしながら動くことが重要ですが、マシンを使うことでその意識を持ちやすくなります。例えば、腹部であれば腹横筋や腹斜筋、ヒップラインであれば大臀筋や中臀筋といったように、狙いたい部位を意識しながら動くことで、より効率的にラインづくりを進めることができます。動きの範囲が明確になることで、無駄な力を使わず、身体をコントロールしながら動ける点も大きなメリットです。
インナーマッスルへの刺激を感じ取りやすい

マシンを使用することで身体が安定し、普段意識しにくいインナーマッスルが働いている感覚をつかみやすくなります。これらの筋肉は、姿勢の安定やウエストラインの引き締まりに大きく関わっていますが、日常生活では意識しづらい部位でもあります。マシンピラティスでは、動きの中でこうした筋肉の収縮や持続的な緊張を感じやすくなり、「どこを使っているか」を理解しながらエクササイズを行うことができます。この感覚を身につけることで、レッスン中だけでなく日常の立ち姿勢や歩行時にも体幹を意識しやすくなり、ボディメイク効果の定着につながります。
姿勢や身体の癖に合わせてエクササイズを組み立てられる

反り腰や猫背、左右の筋力差など、身体の癖は一人ひとり異なります。マシンピラティスでは、こうした個々の状態に合わせてエクササイズ内容を調整しやすい点が大きな特徴です。無理に同じ動きを繰り返すのではなく、必要な部位に適切な刺激を入れることで、身体全体のバランスを整えていきます。
ボディメイクにおいては、見た目の変化だけでなく、身体の使い方そのものを改善することが重要です。姿勢や癖に合わせたアプローチを行うことで、特定の部位だけが張り出すことを防ぎ、全体として整ったラインを目指しやすくなります。
マットピラティスの効果を引き出す土台としても役立つ

マットピラティスは、自分の体重を支えながら全身を使うため、身体全体の連動性を高めやすい魅力があります。一方で、正しい身体の使い方を理解するまでに時間がかかる場合もあります。マシンを活用することで、身体の動かし方や力の方向性を理解しやすくなり、その感覚をマットピラティスに活かすことができます。このようにマシンとマットは優劣の関係ではなく、目的や段階に応じて補い合う存在です。ボディメイクを目指す上でも、両者を適切に組み合わせることで、より効率的に身体を整えていくことができます。
ボディメイク効果を実感するために意識したいポイント
最後に、ピラティスでボディメイク効果を実感するために意識したいポイントを整理します。
まずは3ヶ月・10回を目安に継続する

ボディメイクは数回のレッスンで完成するものではありません。目安として、3ヶ月ほど継続することで、姿勢や身体の使い方に変化を感じやすくなります。最初は大きな変化が分からなくても、回数を重ねることで「立ち姿勢が楽になった」「ウエスト周りの感覚が変わった」といった小さな変化が積み重なっていきます。こうした積み重ねが、見た目の変化につながります。短期間で結果を求めすぎず、一定期間取り組むことが、ボディメイクを成功させるための重要なポイントです。
→ピラティスの効果を実感する頻度と継続ポイントは別のコラムで解説しています。
目的を明確にした上でレッスン形態を選ぶ

ボディメイクと一口にいっても、姿勢改善を重視したいのか、特定の部位を引き締めたいのかによって、取り組み方は変わります。目的を明確にすることで、レッスン内容や頻度、マットとマシンの使い分けも考えやすくなります。なんとなく始めるのではなく、「どんな身体を目指したいのか」を整理することで、エクササイズの質が高まり、結果としてボディメイク効果を実感しやすくなります。
「なんとなく動く」から「身体を感じて動く」へ

ピラティスでは動きの回数や強度よりも、身体の感覚に意識を向けることが重視されます。呼吸と動きを連動させながら、どの筋肉が働いているかを感じ取ることで、ボディメイク効果は大きく変わります。身体を感じながら動くことで、レッスン中だけでなく日常生活でも姿勢や動きに意識が向くようになります。この意識の変化こそが、ピラティスによるボディメイクを長期的に支える重要な要素といえるでしょう。
まとめ
ピラティスは、身体を整えながら理想のラインを目指せる点で、ボディメイクと非常に相性の良いエクササイズです。体重だけにとらわれず、姿勢や筋バランスを整えることで、見た目の印象は大きく変わります。マシンはボディメイクを進めやすくする有効な選択肢のひとつであり、マットピラティスと組み合わせることで、より自分に合った形で取り組むことができます。無理のない方法で継続し、身体の変化を楽しみながらボディメイクに取り組んでみてはいかがでしょうか。







