ピラティスにおける「呼吸」の重要性とは? 呼吸の種類や、正しい呼吸を行うことで得られる効果をご紹介します♪

ピラティスのエクササイズにおいて、「呼吸」は非常に重要な要素です。ピラティスの創始者であるジョセフ・ピラティス氏は著書「Return To Life Through Contrology」の中で、
Above all, learn how to breathe correctly.
何よりも、正しく呼吸する方法を学びましょう
と述べています。

実際、ピラティスではそれぞれのエクササイズの動きに合わせた呼吸を行います。私たちは普段ほとんど意識せず、何気なく息を吸ったり吐いたりしているだけですが、実は呼吸は心と身体の状態と深い関係があります。今回は呼吸の種類、なぜピラティスでは呼吸が大事なのか、正しい呼吸を行うことでどのような効果があるのかをご紹介します。

呼吸の役割と種類

呼吸とは

そもそも人間が呼吸をするのは、食事から得た栄養と呼吸で取り入れた酸素が結びつくことで身体や脳に必要なエネルギーを作り出すためです。酸素はエネルギーを作り出すと二酸化炭素となり、呼吸によって身体の外へ出されます。この呼吸は肺によって行われていますが、肺自体は自ら伸び縮みできないので、周囲の筋肉や骨の動きによって伸縮しています。

また呼吸は単に生命を維持するためだけでなく、深く行うことでリラックス効果、ストレスの軽減、血圧の低下、集中力の向上、特定の筋肉の活性化、心血管疾患のリスクの低下、そして各種ワークアウトの効果の向上など多くの働きを持っています。そんな私たちが無意識に行なっている呼吸には主に腹式呼吸胸式呼吸があります。

胸式呼吸

胸式呼吸は、胸を膨らませるイメージの呼吸で、肋骨と肋骨の間の筋肉 (肋間筋)と肺の下にある横隔膜を使って肋骨を上下して行います。横隔膜の動きが少なく、吸える量も少ないですがその分、素早い呼吸ができます。私たちは通常、日常生活では主に胸式呼吸をしています。胸式呼吸では交感神経交感神経が優位になるため、緊張感・集中力が高まり活動的になります。

腹式呼吸

腹式呼吸は、お腹が動くイメージの呼吸で、横隔膜の上限運動によって行います。胸式呼吸よりも一度に吸える空気の量が多くなります。私たちは通常、睡眠時に腹式呼吸を行なっています。胸式呼吸では副交感神経が優位になるため、心身をリラックスすることができます。

☆ヨガは腹式呼吸が基本
そのスタイルなどからピラティスと比較される事の多いヨガですが、実はヨガでは主に腹式呼吸を行います。腹式呼吸は副交感神経を活性化させるのでリラックス効果など精神的安定が得られます。ヨガで重要な自分自身と向き合う瞑想の際には腹式呼吸が大変重要となります。

ピラティスの呼吸

胸式ラテラル呼吸

ピラティスでは胸式ラテラル呼吸という胸式呼吸と腹式呼吸のハイブリッドとも言える呼吸法を行います。意識して行う必要があるので初めての方には難しく、慣れるまで練習が必要でしょう。「ラテラル(Lateral)=横からの、側面の、水平の」という言葉にあるように身体の側面、脇腹部分を膨らますように呼吸を行います。

胸式ラテラル呼吸では鼻から息を吸って口から吐き出します。肩甲骨を動かし、胸郭(心臓や肺などを守る胸部の肋骨、胸骨、胸椎のこと)を横方向に広げるイメージで、お腹ではなく胸郭に深く息を吸い込みます。この時、肩を上げたり首の筋肉を使わずに行います。「胸」という文字から身体の前側を意識してしまいがちですが、実際は背中を意識して吸い込みましょう。吐くときは広げた胸郭を閉じるイメージで、口からゆっくりを息を吐きます。

なぜ呼吸が重要なのか、その効果

胸式ラテラル呼吸は呼吸を胸で行うため、お腹を引き締めた状態をキープできます。そうすると体幹のインナーマッスルが鍛えられ、背骨が保護され、体幹全体がコルセットでサポートされたように安定するのでピラティスの様々な動きを行いやすくなります。胸郭の可動域が向上し肩甲骨が正しく機能できるようになります。

✔️姿勢改善

前述の通り、この呼吸を行っていると体幹のインナーマッスルが鍛えられますが、実は正しい姿勢を維持するこうした筋肉は、正しい呼吸を行う筋肉とほぼ同一です。つまり呼吸が整い自然に深い呼吸ができるようになると、自然な姿勢を維持できる筋肉も鍛えられ姿勢が改善されます。

✔️集中力アップ

呼吸がしっかりとできるようになると交感神経が優位になり、脳がある種の興奮状態になるため、集中力がアップします。エクササイズ中は呼吸に加え、姿勢や動きにも集中するため、ピラティスを行うとリフレッシュし、ストレス解消にも繋がります。そのため仕事や学業にも好影響が出るでしょう。

✔️身体の動きの活性化

胸郭を広げて呼吸を行うことで、肺は十分な酸素を取り込むことができ、心臓はしっかりと酸素を身体のすみずみまで送ることができます。全身にしっかりと酸素が行き渡ることで代謝が向上し、内臓機能も向上するなど身体の動きが活性化されます。

まとめ

ピラティスにおいて、呼吸は単なる身体のエネルギーとしての役割だけではありません。ピラティスで行う呼吸法、胸式ラテラル呼吸を行うことで体幹が安定し、正しい動きができるようになり、姿勢改善、集中力アップ、身体の動きの活性化に繋がります。日常で行う呼吸と異なるので最初は難しいかもしれませんが、正しい呼吸法を身につけ健康な身体を目指しましょう♪

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