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バレエダンサーやダンサーにとって身体は資本のため、日頃から身体のメンテナンスには細心の注意が必要です。それでも身体で様々な表現をするため、怪我や故障は避けられません。そんなバレエダンサーやダンサーにはリハビリやコンディショニングとしてピラティスを取り入れる方が非常に多いです。今回はピラティスとバレエ、ピラティスとダンスの関係性や歴史、そしてバレエダンサーやダンサーにとってピラティスが役立つ理由をご紹介します。

本コラムで記載している「ダンス」については、特定のジャンルに絞らずダンス全般について触れています。「バレエ」についてはダンスの一つではありますが、本コラムではあえて「バレエ」と「ダンス」を分けて記しています。そのため、「ダンサー」と「バレエダンサー」で分けた表記となっております。

ピラティスとダンサーの関係性・歴史

ピラティスの創設者であるジョセフ・ピラティス氏がアメリカに移住した際にスタジオをオープンさせた場所は、世界的に著名なニューヨーク・シティ・バレエ団の入るビルでした。ここでピラティス氏はバレエダンサー達の身体づくり・リハビリ指導を行いましたが、その効果の高さから他のバレエダンサーや一般のダンサー達の間でピラティスは広がっていきました。

その後、1980年代頃から欧米を中心にピラティスの効果と重要性が医学的・科学的に多く研究され、現在に至るまで世界中で多くのバレエ団、ダンスカンパニー、スクールなどでバレエダンサー・ダンサーの身体を鍛えたり整える手助けとして重要な役割を担っています。多くの著名なバレエダンサー・ダンサーはピラティスを実践していますし、ピラティスのインストラクターで現役or元バレエダンサー・ダンサーという方も多くいます。当スタジオでも現役のダンサー、バレエダンサー、ダンス講師が複数在籍しています。

ダンスにおける身体作りの基礎

✔️ボディコントロール
ダンスではリズムに合わせて身体を動かしたり、複雑な振付を正確に再現するために、身体の各部位を意図的に制御し、自由自在に身体をコントロールさせる必要があります。

✔️アイソレーション
アイソレーションとは身体の特定の部位や筋肉を独立して制御し、他の部位や筋肉とは切り離して動かすテクニックです。身体の一部を際立たせたり、独自のリズムや表現を生み出したりするために使用されます。

✔️ストレッチ
ダンスにおいてストレッチで柔軟性を高めることで可動域を広げ、振付やテクニックをより高度にすることができます。また、怪我の防止やクールダウンにも重要となります。

✔️体幹トレーニング
身体全体を動かすダンスでは体幹が強くないと身体がブレてしまいます。同時にステップを踏んだりターンを素早く行うなど全身を動かすため、体の軸がぶれないよう、安定した体幹が安定していることでターン、ステップ、ジャンプといってダンスの基本動作にキレが出ます。

バレエにおける身体作りの基礎

✔️美姿勢
バレエはその芸術性の高さから、ダンサーのボディラインや姿勢を最大限に引き立て、美しさと優雅さを作り出します。脊柱の正しいカーブ、頭の位置、肩の位置、骨盤の位置など、全身のバランスが整った美しい姿勢は、バレエの魅力を高めます。

✔️均整の取れた細くしなやかな身体
強い筋力を必要とする一方、バレエの美的観点では長い首、しなやかな背骨、細く短い胴体、長い脚、バランスの取れた筋肉など、均整の取れた細くしなやかな身体が求められます。特に女性の場合は小柄で、細く、しなやかで丸みを帯びた女性らしい身体が理想とされます。

✔️体幹トレーニング
背筋をピンと伸ばしてデコルテを綺麗に見せる、爪先立ち、片脚立ちといったバレエの基本姿勢を安定して維持するためには強い体幹が必須です。また体幹が強いと回転やポーズの安定性も向上し、優雅なバレエの動きをより効果的に表現することができます。

✔️柔軟性
バレエでは片脚を高く上げたり、上げた脚を後ろへ真っ直ぐ伸ばすなど、美しさと優雅さを表現するために高い柔軟性と広い可動域が必要な動きが多くあります。同時に柔軟な筋肉と関節はジャンプ、回転、ポーズなどの技術を正確に行うために必要です。

ダンサーとバレエダンサーに求められる共通点と相違点

バレエもダンスも身体を使った表現なので、細かな動きを身体で実現できるだけの筋力、安定して身体を動かせる強い体幹、バランス力、柔軟性、安定性、そして身体のコントロール力が必要です。

身体のコンディショニングの点から非常に近い両者ですが、ダンサーであればアイソレーションのテクニック、バレエダンサーであればより美姿勢やボディラインが重要視される傾向があります。ただし、バレエでも上半身のポジションを保ちながら下半身を動かすアイソレーションのような動きを行うこともあります。また、ダンサーにとっても正しい姿勢であることは当然、非常に重要なポイントでもあります。

ピラティスがバレエやダンスに役立つ理由

ピラティスでは上記で挙げたような身体づくりに大きく貢献できる上、怪我や不調からのリハビリ効果や精神的な安定といった多くのダンサー達が直面する課題の解決にも役立ちます。

体幹が鍛えられる

ダンス、バレエ両方に求められる体幹を鍛えるには、身体の深層部にあるインナーマッスルを鍛えることが重要です。ピラティスのエクササイズは、低負荷でゆったりとした流れるような動きで行うため、インナーマッスルが鍛えられます。インナーマッスルが鍛えられると、関節を安定させ、正しい姿勢をキープしたり、内臓をしっかりと支えてボディラインの崩れを防止するのに役立ちます。また身体の表層部にある大きな筋肉、アウターマッスルをうまく機能させることができます。そうなると体幹がしっかりと支えられるため、ダンスやバレエで行う激しい動きやバランスの悪い動きを行っても軸が安定しているため、ブレずに表現することができます。

柔軟性が向上する

ダンス、バレエ共に重要な柔軟性もピラティスでは向上させることができます。ピラティスの多くのエクササイズはストレッチ要素が入っており、筋肉を伸ばし、関節の可動域を向上させる効果があります。ピラティスの運動では、ゆっくりと制御された動きを行いながら、特定の筋肉や筋群を伸ばすことができます。

身体をコントロールすることで表現力がアップする

ダンスの重要な基礎テクニック、アイソレーションは実はピラティスの基本概念の一つでもあります。ピラティスは、身体の感覚と制御を高めることに焦点を当てたエクササイズです。正しいアライメントや筋肉のバランスを意識しながらエクササイズを行うため、ダンスのアイソレーションの際にはピラティスで培った身体の各部への意識・集中力を効果的に活用できるようになります。身体のすみずみまでの意識、更には強い体幹と柔軟性が向上することでボディコントロール力も向上します。また、バレエでも伝えたい表現や気持ちをしっかりと表せられるようにするには身体のすみずみまで正確にコントロールして動かせることが必要です。

美姿勢でしなやかな身体になる

特にバレエで重要な美姿勢もピラティスで実現できる大きな効果の一つです。ピラティスでは正しい姿勢をキープする腹横筋、横隔膜、多裂筋、骨盤底筋群といった体幹のコアマッスルが鍛えられます。更に身体の左右バランスを整え、前述の通り柔軟性が向上することで無理なく美姿勢を保つことができるようになります。またこの美姿勢に加え、エクササイズで鍛えられた柔らかく伸縮性のあり適度にバランスの取れた関節や筋肉はしなやかな身体を作ります。

怪我をしにくい身体をつくれる

ダンスもバレエも通常は身体の動きのみで表現をするため怪我や故障との闘いでもあります。プロのダンサーであれば尚更、理想の表現のため身体を酷使します。ピラティスでは前述の通り体幹のインナーマッスルを重点的に鍛えるため体幹が安定してバランス力が強くなります。また筋力と安定性、可動性と柔軟性をバランスよく健康的に向上できるため、身体を機能的に動かすことができるようになります。そのためピラティスは怪我をしない身体づくりに役立つと言えます。

怪我や不調の際のリハビリ・調整として効果的

怪我をした時、また身体が不調の時のリハビリ、調整としてもピラティスは優れています。怪我や不調の際は一般の人でも安静にしているだけでは筋肉が衰えてしまいます。ダンサー、バレエダンサーであれば尚更、怪我や不調の際のリハビリ・調整は重要です。リハビリを起源とするピラティスは身体の一部が制限されたままでも行うことのできるエクササイズが豊富です。怪我を保護しながら、安全に筋力をアップし、体幹を強化させ、柔軟性を向上させるのに役立ちます。

また、また同じ場所の怪我を繰り返す、慢性的な腰痛・肩こり、といった場合は立ち方や身体の使い方に問題があることが多く、ピラティスではそうした点から改善していくので根本的な解決に繋がります。

ピラティスのリハビリ効果については以前のコラムもチェック!

精神的安定が得られる

プロのダンサー、バレエダンサーはもちろん、アマチュアでも本番や本番に向けて、また日々の練習でもストレスが溜まります。ピラティスは身体だけでなく心を整えるという精神的な安定効果もあります。胸式呼吸による交感神経への働きかけ、深い呼吸を行うことでのリラックス効果、身体と動きへの意識による集中力の高まりなど心を落ち着かせてすっきりした気持ちを得ることができ、日々のプレッシャーによるストレスの軽減に効果的です。

ピラティスのストレス解消効果については以前のコラムもチェック!

まとめ

ピラティスは強い体幹、高い柔軟性、身体を思うように動かせるコントロール力、美姿勢やしなやかな身体といったダンサー、バレエダンサーに求められる身体づくりに効果的と言えます。同時に怪我をしにくい身体づくり、そして怪我や不調の際のリハビリ・調整としても役立ちます。更には心の安定にも効果があるためダンスやバレエをしている、またはこれから始めようとしているのであれば、ピラティスを取り入れてバレエ・ダンスライフをより一層充実させてみませんか?

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