ピラティスがリハビリに活用される理由|身体機能の回復と予防をサポート
2023年4月27日公開(2026年4月30日更新)

怪我や病気、加齢による身体機能の低下は、日常生活に大きな影響を与えます。近年では、そうした身体機能の回復や維持を目的としたリハビリの一環として、ピラティスを取り入れる医療機関や専門家も増えています。実際に、理学療法士や作業療法士などの医療・運動指導の専門家がピラティス資格を取得するケースも多く、ピラティスは「身体を整える運動」として注目されています。
ピラティスは、身体への負担を抑えながら体幹を鍛え、姿勢や身体のバランスを整えられることが特徴です。そのため、無理なく身体を動かしたい方や、日常生活を快適に送れる身体づくりを目指したい方にも適しています。今回は、ピラティスがリハビリに活用される理由や、身体機能の回復・維持に役立つとされる効果について詳しくご紹介します。
→ピラティスが怪我をしにくい身体づくりに有効な理由はこちらの記事で解説しています。
※リハビリ目的でピラティスを行う場合は、必ず医師や専門家に相談し、身体の状態に合わせた安全な指導のもとで行うことが重要です。
リハビリとは?

リハビリテーションの目的と役割
リハビリテーションとはRe (再び) + habilitation (適応する)という意味の言葉です。世界保健機関(WHO)によれば「環境と相互作用する健康状態にある個人に対し,機能の最適化や障害の軽減を達成するための一連の介入」と定義されています。
(参考:WHOホームページ “Rehabilitation”より)
つまり、怪我や病気などで身体に障害のある人、障害の発生が予測される人、加齢による筋力の低下で可動域が制限されている人などに対して、身体機能・能力の回復を図り、日常生活・社会への復帰ができるようになるために行われます。
ピラティスはリハビリを起源として生まれたエクササイズ

負傷兵の身体機能回復から始まったピラティス
そもそもピラティスは第一次世界大戦時に負傷兵のためのリハビリを目的として考案されました。怪我を負った兵士は当然、身体の機能が損なわれたり制限されています。そこで、ピラティス氏は自身が研究してきた運動システムをベースに、寝たきりの患者でも怪我を悪化させることなく筋力強化ができるエクササイズとして開発しました。美容やパフォーマンス向上のイメージが強いピラティスですが、元々はリハビリが起源だったのです。
→ピラティスの起源を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
ピラティスがリハビリに取り入れられる理由

一人ひとりに合わせて負荷を調整できる
一般的にリハビリは専門家が個々に合わせて適切なプログラムを組んで運動や治療を行います。ところが従来のリハビリについては「辛かった」という体験談も少なくありません。ピラティスは個々の能力や状態に応じてニーズに合わせたエクササイズを行うことができます。
無理なく身体機能の回復を目指せる
また強度も細かく調整できるので簡単な動きから始め、徐々に強度の高いエクササイズに移行することができます。そのため、無理なく少しづつ身体を動かせるようになり回復への道を歩むのに役立ちます。
リハビリにおけるピラティスの主な効果
ピラティスのエクササイズは、体幹を中心に筋力を増強し、柔軟性やバランス感覚を高め、姿勢を改善します。また心肺機能、持久力、体組成、神経運動をも改善する可能性があり、これによって身体が全体的に整い、痛みと障害や制限の改善が期待できます。更に身体への負担が少ないことや、体力・年齢に関わらず安心・安全に行えることからリハビリに非常に効果的と言えます。そのためリハビリの初期段階から完全に機能する身体づくりまで導くことができます。
▶️特にピラティスがリハビリに適している主な症状(例)
椎間板ヘルニア、脊椎すべり症、脊柱側弯症、脊柱管狭窄症、変形性関節症、ギックリ腰、半月板損傷、人工関節置換術、膝前十字靭帯再建後、背中・首・肩・腰の痛み、手首・膝の怪我、多発性硬化症、脳卒中、強直性脊椎炎、閉経後骨粗鬆症、高血圧症、および慢性頸部痛 など
安定性と可動性を高めて機能的な身体をつくる

身体に障害がない時はほとんど意識することはありませんが、歩く・座る・しゃがむなどの日常動作を上手く機能させるためには安定性と可動性の両方を備えていなければなりません。安定性にばかり比重を置いて筋力だけをアップすると可動性が悪くなり、可動性に重点を置いてストレッチだけを行なっても不安定になってしまいます。ピラティスは安定性・可動性、またはその両方共に重点を置いたエクササイズが豊富なので、筋力を強化しつつ柔軟性を高め、ゆっくりと関節をより広い範囲で痛みなく機能的に動かすことが可能になります。
→ピラティスの体幹強化とその効果についてはこちらの記事で解説しています。
筋力アップと姿勢改善で身体を安定させる

ヒトは動作を行う際、単一の筋肉が単独で働くのではなく、周囲の筋肉や関節、骨、内臓の位置などが密接に関与し合って機能しています。そのため機能的な身体をつくるには患部だけでなく、周囲の筋力アップや姿勢改善によって身体のバランスを整える必要があります。ピラティスでは正しい姿勢を無理なく維持できる体幹のインナーマッスルを鍛えられ、左右バランスを整え、柔軟性を高められるため、姿勢改善に非常に効果的です。そうして筋力アップや姿勢改善の結果、様々な動作を安定的に、少ない負担で行えるようになります。
健康的な身体づくりと予防効果が期待できる

ピラティスのエクササイズは身体の筋肉組織を調整してバランスを取り、骨密度を高め、バランスと可動域を改善します。これにより反射神経とバランス力が向上し、身体の機能が改善されて怪我をしにくい身体づくりができます。そのため、将来、再度同様の怪我をするリスクを軽減し、リハビリと同時に予防効果も期待できます。
ストレス軽減や精神面のサポートにも役立つ

身体の障害や機能の制限は精神的にも不安感やストレスなど大きな影響を及ぼします。ピラティスはその呼吸法や動き、身体への意識などが自律神経を整えるため、そうした不安感やストレスの解消に効果的と言われています。またピラティスで筋力を強化し身体を整えることで再度の怪我への不安を取り除けて、今後の日常生活への自信にも繋がります。つまり、肉体的側面だけでなく精神的なリハビリ効果にもなると考えられています。
→ピラティスの心に与える効果についてはこちらの記事をご覧下さい。
まとめ
ピラティスは、もともとリハビリを目的として考案されたエクササイズであり、現在でも医療や運動指導の現場で幅広く活用されています。
身体への負担を抑えながら体幹を鍛え、姿勢や身体のバランスを整えられるため、身体機能の低下による不調改善や、日常生活を快適に送るための身体づくりにも役立つことが期待されています。
また、筋力や柔軟性の向上だけでなく、将来的な健康維持や身体機能のサポートにつながる点もピラティスの大きな特徴です。さらに、呼吸や身体への意識を重視することで、精神的なリフレッシュや安心感にもつながると考えられています。
ただし、身体の状態によって適切な運動内容は異なります。リハビリ目的でピラティスを取り入れる際は、医師や専門家に相談しながら、安全に配慮した環境で行うことが大切です。
FlexFitでは、一人ひとりの身体の状態や運動経験に合わせたマシンピラティスレッスンを行っています。身体を無理なく整えたい方や、運動に不安がある方にもおすすめです。まずは体験レッスンで、身体が整う感覚をぜひご体感ください。※リハビリ目的の方はまずご相談ください。





