ピラティスのカロリー消費と、美しく痩せる理由とは?

「ピラティスは運動強度が低い」
「カロリーはあまり消費しないらしい」
──そんな声を耳にしたことはありませんか。確かに、ピラティスはランニングや水泳のように大きな動きを伴わないため、カロリー消費だけを見ると有酸素系エクササイズより控えめです。一方で姿勢改善・体幹安定・インナーマッスル活性による基礎代謝向上など、数字には表れにくいメリットが豊富にあります。つまりピラティスは「痩せやすい身体・メリハリボディづくり」を多角的にサポートするエクササイズと言えます。今回はピラティスのカロリー消費について、そしてダイエットやボディメイクにどう結びつくのかを解説します。「数字は気になるけれど、続けやすさと効果も重視したい」という方に、ピラティスの本当の価値をお届けします。
ピラティスのカロリー消費の算出
ピラティスの効果を“見える化”するためには、まずカロリー消費の算出方法を知ることが近道です。国際的に用いられる身体活動の強さを示す単位「METs」を使えば、おおよそのエネルギー消費を誰でも簡単に計算できます。
METs(メッツ)とは?

METs(Metabolic Equivalents = 代謝当量)は、安静時の代謝量を1METとし、活動時の代謝量がそれの何倍になるかを示す指標です。厚生労働省の資料によればピラティスは 3.0 METs に分類され、これはボウリング、バレーボール、社交ダンス(ワルツ・サンバ・タンゴ)、太極拳などと同じ中強度程度の運動となっています。日常生活では、平地をやや速めに歩く・電動アシスト自転車に乗る・家財道具の片付けといった活動が同等の3.0 METsとされています。
(参考:厚生労働省 e-ヘルスネット「METs(メッツ)一覧 」PDF)
ピラティスのカロリー消費を計算する

カロリー消費(kcal)= METs × 時間(h) × 体重(kg) × 1.05
たとえばMETsが3.0のピラティスを体重50kgの人が1時間実施した場合、
3.0 × 1 × 50 × 1.05 = 157.5 kcal
となります。同じ60分でも、強度やマシン使用の有無によって20~60kcal前後の差が生じる点は覚えておきましょう。
運動強度とダイエット効果
ピラティスは「低〜中強度」ながらダイエット成功例が多いエクササイズです。その理由を運動生理学の観点で探っていきましょう。
ピラティスの運動強度を理解する

数字上は3.0METs程度でも、実際のセッションでは多裂筋・腹横筋・骨盤底筋群・横隔膜といった体幹のインナーマッスルを常に動員します。これらは身体の深部で働くため心拍数ほど強度を感じにくい一方、筋繊維への刺激は十分。セッション後もしばらく代謝が高い状態が続き、カロリー消費が上乗せされます。
低〜中強度でも脂肪を燃やすメカニズム

ピラティスで行う胸式呼吸では横隔膜が上下すると交感神経が適度に刺激され、アドレナリンの働きで脂肪細胞から遊離脂肪酸が放出されます。さらに背骨を丸めたり伸ばしたりする多方向の動きが血流を改善し、脂肪酸がエネルギーとして利用されやすい環境をつくります。同時に呼吸へ意識を向けることでストレスホルモン(コルチゾール)の過剰分泌を抑え、内臓脂肪の蓄積も防ぎやすくなります。
継続しやすさが結果を決める

高強度トレーニングはカロリー消費が大きい反面、継続が難しい傾向があります。ピラティスは関節への衝撃が少なく筋肉痛も軽いため、週2〜3回を無理なく習慣化しやすいのが魅力です。1か月で追加カロリー消費が2,000〜3,000 kcalとなり、これは体脂肪0.3〜0.5kgに相当します。姿勢改善による基礎代謝アップも合わさることで、“同じ生活でも太りにくい身体”へシフトできます。
カロリー消費以上のメリハリボディ効果
ピラティスの真価は、鏡に映る変化や日常動作の軽さといった“体感”にこそ表れます。
姿勢改善が代謝に与える影響

猫背や反り腰で胸郭が下垂すると肺が十分に広がらず浅い呼吸になり、酸素摂取が低下します。ピラティスはコアマッスルと内転筋・大臀筋・広背筋を協調させ、背骨と骨盤をニュートラルに整えます。その結果、胸郭が開いて深い呼吸が可能になり、脂肪酸の燃焼効率が上昇します。内臓も本来の位置へ戻るため下腹部がフラットになり、ウエストが2~3cm細く見えるケースもあります。
インナーマッスル活性化で基礎代謝を底上げ

体幹深部のインナーマッスルは姿勢保持のため常に微細な収縮を続けます。ピラティスで多裂筋・腹横筋・骨盤底筋群を鍛えると、この“省エネ発熱システム”が強化され、1日あたり30〜50kcal、1か月で1,000kcal以上の追加カロリー消費が期待できます。
日常動作をアクティブに変える効果

体幹が安定し、股関節や肩甲骨がなめらかに動くようになると歩幅や腕振りが自然に大きくなります。同じ 3,000 歩でもエネルギー消費が増え、通勤や買い物が“軽いエクササイズ”に早変わり。腰痛や肩こりが軽減して活動量自体が増えることで、総カロリー消費はさらに伸びます。
まとめ
ピラティス1セッションのカロリー消費自体は中強度レベルですが、胸式呼吸で脂肪燃焼を促し、インナーマッスルを活性化して基礎代謝を底上げします。加えて姿勢改善により呼吸効率と内臓配置が整い、ウエストラインが引き締まる即効的な見た目効果も享受できます。衝撃が少なく継続しやすいので、週2〜3回の習慣化で生活全体を“カロリーが燃える環境”へ変えられるのがピラティス最大の強み。数値化できるカロリー消費を超えて、長期的に痩せやすくメリハリのある身体を育てる——それがピラティスの真価です。
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