ピラティスは姿勢改善に効果的！　見た目だけではない正しい姿勢の重要性とは？

美しい姿勢の人は印象もいいですよね。美しい姿勢、正しい姿勢でいることは単なる見た目や印象の問題だけでなく、実は健康でいるためにも大事です。でもスマホやパソコンの使いすぎや、足をつい組んでしまうなどの癖、運動不足、加齢など日常生活の中の様々な習慣によって姿勢は悪くなりがちです。そこで姿勢を改善させるためのエクササイズとして、ピラティスが非常に効果的と考えられます。今回はそんなピラティスによる姿勢改善効果についてご紹介します。

正しい姿勢・悪い姿勢とは

「正しい姿勢」とは耳-肩-お尻（骨盤の中心）-ひざ-外くるぶしが一直線になっている状態です。そして背骨にある3つのカーブ（首、背中、腰）が自然なS字カーブを描いている必要があります。正しい姿勢でいると最小のエネルギーで維持できて体への負担が少ないので、全身を効率よく動かせます。またこの正しい姿勢でいることは、美しい姿勢に見えることでもあります。

一方で「悪い姿勢」は身体に歪みがあり、バランスが崩れている状態を指します。バランスが崩れると身体の重心がずれて筋肉や関節に余計な負荷がかかります。余計な負荷がかかるので痛みをはじめとした悪影響が身体に出てしまいます。

代表的な悪い姿勢

・猫背：背中が丸くなってしまい首が前に出ている状態
・反り腰：骨盤が前傾することで腰が前に反っている状態
・ストレートネック：首の骨が前傾したまま真っ直ぐになってしまっている状態、近年増えているいわゆる「スマホ首」
・巻き肩：肩が普通よりも前に出てしまっている状態

悪い姿勢のままでいるとどうなるか

悪い姿勢のままでいると身体の様々なところに痛みがでたり、怪我の原因やその他の健康上の問題を引き起こす可能性があります。具体的には肩こり、腰痛、関節痛、頭痛、神経痛、しびれ、不眠、内臓機能障害など肉体的な問題からストレス増強などのメンタル不調、と多くの健康上の問題の原因になりかねません。

ピラティスが姿勢改善に効果的な理由

正しい姿勢を保つ筋肉、体幹のインナーマッスルを鍛えられる

ピラティスは「インナーマッスル」にアプローチするエクササイズとして知られています。体幹のインナーマッスル＝「コアマッスル」が鍛えられると、これによって背骨や骨盤、関節の位置を調整できます。つまり、お腹周りをまるでコルセットのようにサポートしてくれるので、背骨の3つのカーブが自然な曲線を描けるようになり、無理なく美しい姿勢を維持できるようになります。

インナーマッスル
身体の深い場所にある筋肉。インナーマッスルは体幹*の深い部分にある筋肉のことだと思われている方も多いですが、身体全体の深層部にある筋肉の総称なので体幹だけでなく手足や首にも存在します。
　*体幹：首から上と手足を除いた胴体部分
コアマッスル
身体の体幹部に存在するインナーマッスルで「腹横筋」、「横隔膜」、「多裂筋」、「骨盤底筋群」を指す（定義は諸説あります）。

身体の左右のバランスを整えられる

姿勢の悪くなる原因として、日常生活における様々な癖で身体の左右のバランスが崩れるという点があります。いつも右足を組んでしまう、左側に寄りかかってしまう、など人それぞれ様々な癖があります。ピラティスのエクササイズでは常に正しい「アライメント」（Alignment＝整列、調整)を意識し、確認していきます。スタジオではインストラクターが自分では確認しにくい身体のバランスをチェックしてくれます。アライメントを確認し背骨や筋肉の不均衡な状態を正すことで姿勢が改善されていきます。

アライメント
骨と骨との相互関係、つまり本来あるべき骨や関節の位置配列のことで、ピラティスでは左右のバランスや姿勢を確認する意味で使われます。

柔軟性を高めて身体の可動域を向上させられる

ピラティスのエクササイズは一つ一つの小さな筋肉を意識しながら動かし、自分でコントロールしていきます。普段の生活では使わない細かい筋肉がエクササイズによって鍛えられるので可動域が広がっていきます。特にピラティスでは背骨や骨盤を意識するエクササイズが多く、その周辺の筋力が鍛えられるので、身体が安定していきます。そのため、可動域が広がり、柔軟性が高まるので無理なく正しい姿勢でいられるようになります。

また以前の記事でもご紹介した通り、ピラティスはストレス解消にも効果的とされています。強いストレス下の身体は筋肉が硬直し凝り固まりやすいため、悪い姿勢へと繋がりやすいです。そのため、リラックス効果のあるピラティスのエクササイズは精神面でも姿勢改善に効果的と言えるでしょう。